騒音のない世界で本を読む

児童文学好きの読書日記

2022-01-01から1年間の記事一覧

やられたらやり返す

マチルダは小さな大天才 (ロアルド・ダールコレクション 16) 作者:ロアルド ダール 評論社 Amazon 小さな女の子にしかすぎないマチルダが ひどいことをする自分勝手で理不尽な大人に、 きっちり仕返しをするのが清々しく爽快な物語。 金とTVに生きる世俗的で…

とりあえず、インゲンが食べたい

サリーおばさんとの一週間 作者:ポリー ホーヴァス 偕成社 Amazon サリーおばさんとの一週間 ポリー・ホヴァース THE TROLLS Polly Horvath 急病になったベビーシッターの代わりに メリッサ、アマンダ、フランクの家にやってきたサリーおばさん。 サリーおば…

魔女になりたい

小さい魔女 (新しい世界の童話シリーズ) 作者:オトフリート・プロイスラー 学研プラス Amazon 魔女のイメージ。 黒マント、三角帽子、おばあちゃん。 ほうきに乗って空を飛ぶ。 大釜で何かをぐつぐつ煮る。 黒猫、カラス、杖、呪文、魔法。 魔法が使えるよう…

バカって何回言った?

「バカ」の研究 作者:セルジュ・シコッティ,イヴ゠アレクサンドル・タルマン,ブリジット・アクセルラッド,アーロン・ジェームズ,エヴァ・ドロツダ゠サンコウスカ,ダニエル・カーネマン,ニコラ・ゴーヴリ,パトリック・モロー,アントニオ・ダマシオ,ジャン・コ…

奪われる思考と自由

動物農場 (角川文庫) 作者:ジョージ・オーウェル,高畠 文夫 KADOKAWA Amazon 動物農場 ジョージ・オーウェル 前知識がなくタイトルから牧歌的な物語だと思っていた。 例えば、ケネス・グレーアムの“たのしい川べ”のような。 違った、全然違う、違いすぎる。 …

逆境にめげない孤児、古典少女文学のセオリー

リンゴの丘のベッツィー (望林堂完訳文庫) 作者:ドロシー・キャンフィールド・フィッシャー 望林堂 Amazon 私好みなタイトルと表紙絵。 りんごが大好きな私は、“りんご”に引っかかる傾向がある。 原題は「Understood Betsy」 直訳するなら「理解されたベッツ…

貧困と馬鹿の罪

フランダースの犬 (岩波少年文庫) 作者:ウィーダ 岩波書店 Amazon この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫) 作者:西原 理恵子 KADOKAWA Amazon フランダースの犬を久しぶりに読んで号泣した。 何度読んでも号泣だ。 今回読む前に西原理恵子の「この世…

人なんかより、動物のほうがいい・・・でも

新訳 ドリトル先生アフリカへ行く (角川文庫) 作者:ヒュー・ロフティング KADOKAWA Amazon 動物と会話できる医者ジョン・ドリトルと動物の冒険物語。 いわゆるGift的能力で動物と会話ができる人、 ある日突然、動物の言ってることがわかるようになった人が …