騒音のない世界で本を読む

児童文学好きの読書日記

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

クズ夫の妻たるもの

ヴィヨンの妻 太宰治 著 私はとくに太宰のファンというわけではないので 太宰といって思い浮かぶのは、 「人間失格」「走れメロス」「斜陽」くらいである。 3作品とも確かに本を読んだのだが、内容を覚えていない。 どういう話だったっけ? 「斜陽」は 読後…

人形の存在

りかさん 梨木香歩 著 ―ひな祭りのプレゼントにリカちゃん人形をリクエストしたら おばあちゃんから送られてきたのは市松人形のりかさんだった― 確かにどちらも人形であるし、 同じ名前だから間違ってはないけれど 期待していたプレゼントとはずいぶん違う。…

バカ最強説

イワンの馬鹿 トルストイ著 この物語を読んでますますバカ最強説を唱えたくなってしまった。 何も考えない、考えられない人、 世の理になんの疑問を持たず、 目に見えているものが全てと信じて疑わない人、 ことの複雑さを理解できない人、 そんなバカの方が…