騒音のない世界で本を読む

児童文学好きの読書日記

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

人間は、都合よく現実を変える

変身 (角川文庫) 作者:フランツ・カフカ KADOKAWA Amazon 変身 フランツ・カフカ ある朝、目覚めると虫になっていた男。 グレゴールは、 虫になったことより仕事に遅刻したことにパニックを起こす。 我が身より仕事。 なんとか汽車に乗らなければ。 店の支配…

新しい誕生日を迎えたら

月あかりの中庭 (講談社文庫) 作者:立原えりか 講談社 Amazon 月あかりの中庭 立原えりか 1987年 12篇の短編からなる童話集。 日常の不思議な話というより、ファンタジー&メルヘン色が強い。 <新しい誕生日> この寓話に出会えただけで満足。 他はいらない…

好きな世界を思い出させてくれた

ハリー・ポッターシリーズ全巻セット 作者:J. K. ローリング 静山社 Amazon 児童文学の大大大ヒット作。 映画化される前から話題になってた。 どこの本屋でも山積みで 分厚い本にも関わらず売れていた。 ひねくれてる私は、当然のようにスルー。 流行りもの…

クリスマスの奇跡?わかりやすい性善説

クリスマス・キャロル (新潮文庫) 作者:ディケンズ 新潮社 Amazon 言うまでもなく、クリスマスの大定番。 クリスマス・キャロルは知らなくても 守銭奴で情け知らずの老人が3人の精霊と出会って善人になるストーリーは 聞いたことがあると思う。 スクルージ…

ラノベと児童文学の境目ってどこだろう?

カーリー <1.黄金の尖塔の国とあひると小公女> (講談社文庫) 作者:高殿円 講談社 Amazon 第二次世界大戦前 イギリス統治下のインド 思春期の少女たち 女子校の寮生活 少女文学好きがこの設定に惹かれないわけがない。 まるでバーネットのようじゃないか…

不思議が不思議じゃなかったこどもの頃

そこなし森の話 佐藤さとるファンタジー童話集1 (講談社文庫) 作者:佐藤さとる 講談社 Amazon 佐藤さとると言えば、コロボックル。 コロボックルと言えば、佐藤さとる(私的に!) その!佐藤さとるの短編集。 大人の今、振り返るとあれは何だったんだろう…

孤独を恐れる人は体が大きくなっただけのこども

孤独こそ最高の老後 (SB新書) 作者:松原 惇子 SBクリエイティブ Amazon 著者は、ひとり女性の老後を応援するNPO法人SSS(スリーエス)の活動をしている。 日頃から孤独な老人を見ている。 本人もシングルの70代、前期高齢者(執筆時)。 読んでいた時は気づ…