騒音のない世界で本を読む

児童文学好きの読書日記

ラノベと児童文学の境目ってどこだろう?

第二次世界大戦

イギリス統治下のインド

思春期の少女たち

女子校の寮生活

 

少女文学好きがこの設定に惹かれないわけがない。

まるでバーネットのようじゃないか。

本屋で見た時、買おうかと思ったが、

全然知らない著者で、

本カバーがアニメっぽいのが引っかかって購入しなかった。

先月、Kindleのセールで¥96になっていたのでポチった。

¥96ならハズレ本でもいいやって思える価格だし。

 

結論、ハズレ。

3巻続いてる人気シリーズで、夢中になる人がいるのも理解できるが

私には合わなかった。

設定が超好みだっただけに残念だが、予想通りだったかもしれない。

カバー絵を見た時の感は当たっていた。

 

著者あとがきに「ハウス世界名作劇場」のような物語が読みたいと思い

本作を書いたとある。

「ハウス世界名作劇場」は私も大好きだが

本作に果たしてそれに通ずるものがあるだろうか。

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主人公のシャーロット14才。

男の人に触れられるとくしゃみがでる。

不意を突かれた時などに

「ふにゃ」、「むにゃ」、「ふぎゃ」と言う。

・・・現実に声に出す人いるか?

男受けしそうなドジっ娘萌えアニメを連想させるキャラが気持ち悪い。

 

「ふにゃっ」という文字を見た時、びっくりして著者を確認した。

あれ? 翻訳本だっけ?

アニメ好きを狙ってわざと、こういう訳にしたのかも?

14才が疑わしくなるほど幼稚。

 

カーリー。

シャーロットのルームメイト。黒目黒髪で神秘的な美少女。

ありがちな設定で、カーリーの正体は・・・

妄想好き女子が喜びそう。

 

副題にアヒルはいらないんじゃないかと。

可愛さを加えたかった?

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薄っぺらい。

第二次世界大戦前という時代、

私には難しい国同士の駆け引きや諜報機関の話も出てくる。

下調べなしに書ける話でもないのに、ぺらい。

ぺらさの一番の原因は、登場人物ではないかと推測する。

登場人物が“人間”ではなくて二次元の“アニメ”なのだ。

 

これはいわゆるラノベなのだろうか。

ラノベって読むとのめり込む。

が、のめり込んだわりに何も残らない。

読んでる時が面白いだけで

しみじみと自分の中に染み入るものがない。

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