騒音のない世界で本を読む

児童文学好きの読書日記

バカって何回言った?

バカの研究  ジャン=フランソワ・マルミオン編 

 

世を賑わすおバカなニュース。

理解し難いおバカな言動。

何でそうなるのかと首をかしげるばかり。

 

ふざけた本ではなく一流の科学者や大学教授らが

真面目にバカについて考察した本。

一言で感想を言うなら「面白い!」

 

ここでいうバカとは、IQが低い、勉強ができない、無知ではない。

高学歴な人、国のトップや企業のお偉方、

一般的に偉いと言われる人達の信じられないバカな発言。

誰しもあるはず自身のおバカな行動、こういうバカのこと。

こういうバカの正体を認知バイアスの心理と言動、

ネット社会の功罪、SNSによる拡散、伝染、その他多方面から論じている。

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私なりにバカについて考えた時ダニング・クルーガー効果を思い出した。

バカはバカであるが故に己のバカにさえ気づけないという心理現象。

ブスが自分を本気で美人だと信じているのもこれらしい。

 

かつて職場にいた、どう贔屓目に見ても美人とも可愛いとも言えない容姿の女。

自分は可愛いと心の底から信じてるようで服装にその自信があふれ出ていた。

よくモテエピソードを語っていた。

池袋を歩いただけで男に囲まれて困った ←芸能人でも無い限り人は群がらない

過去の彼氏は全員年下でイケメン ←誰も知らない過去

明らかな嘘と突飛な服装が面白くて皆に笑われていた。

バカ故に自分を客観視できない。

こんな素敵な私を笑う人は、私に嫉妬してるだけ私が羨ましいだけ・・・・

バカって幸せだ。

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この程度のバカなら害はない(面白い)のでほっとけばいいが

有害なバカは問題だ。

有害なバカは人を疲弊させ苦しめ社会を破滅に導く。

破滅に向かってもバカはバカ故にそれに気づかない。

都合の悪い真実に全力で目をそむけ、

都合の良い事実(嘘)を信じ、これこそ真実だと大声で主張する。

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バカの表現だけで名言集ができる。

何でも信じるバカ、あなたの仕事についてあなたに説明しようとするバカ、

バカは自らの素晴らしさを誇張する、バカは衰えない、知的なバカ、壮大なるバカ、

バカの名人芸によって尊敬と賞賛を集めるバカ(トランプ)、

バカは真実に関心がない、うぬぼれバカ、その日1日のベストバカ・・・

 

一番笑ったのは、

本書の企画を知った人は皆、ドナルド・トランプについて書くと思ったってこと。

バカ=ドナルド・トランプって世界共通認識らしい。

 

初めてトランプを見た時その下品さに絶句した。

あれが大統領になるわけない、

アメリカ国民もそこまでバカじゃないって思ったよね。

一昔、二昔も前のタフガイを体現したじじい。

金と地位と権力とトロフィーワイフ・・・ダサッて思うのは私だけじゃないはず。