騒音のない世界で本を読む

児童文学好きの読書日記

貧困と馬鹿の罪

  

フランダースの犬を久しぶりに読んで号泣した。

何度読んでも号泣だ。

今回読む前に西原理恵子の「この世でいちばん大事なカネの話」を読んでいた。

だから貧乏と無知について深く考えてしまった。

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ネロの祖父、ジェハン・ダースは極度に貧乏だ。

食べ物が十分にあったことは一度もない。

何も食べない日もある。

そんな家にネロは引きとられた。

80才過ぎた老人とこどもの超絶貧乏暮らし。

自力で抜け出す方法があるだろうか。  

現在、日本でも貧困の連鎖が問題になってる。

親が貧乏なら子も貧乏、抜け出せないループ。

 

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ネロには優しい祖父とパトラッシュと言う親友もいた。

暴力は受けていない。

でも。

祖父が死んで、家賃が払えず住む家を失った時

村人は助けなかった。

村の金持ちのコゼツがネロを無視してる。

ネロを助けて、コゼツの怒りを買うようなことになったら大変。

コゼツ=金 には逆らえない。

金を失う恐怖。

村中から無視される、これも暴力。

 

貧困と暴力は仲良し。

ギリギリの生活が人を追い詰める。

些細なことでイライラする。

怒りと恐怖は、弱者に向かう。

 

家と保護者を失った少年を放っておいたらどうなるか。

無知からくる暴力。

思考力と想像力の欠如した馬鹿な頭。

 

無知と馬鹿は、罪。

教育が必要だ。

学校で学ぶこと。

 

高学歴な人が偉い、優秀だと言うのではない。

高学歴な馬鹿は沢山いるし、奴らは扱いに困るし

高学歴な馬鹿は、最強の害悪。

政治家、公務員に多そう。

 

教育って、脳みそを鍛えることだと思う。

自分で考える脳みそを育てる。

自分の知らないことが世の中に沢山あると知る。

知らないことを知ろうとする、考える脳みそを育てること。

 

  ※高学歴の馬鹿とは、

  暗記力は優れているが、自分の頭で考えることができない人。

 

無知と馬鹿にならないための教育。

教育が必要だとわかっていても教育に回す金がない。

生きるだけで精一杯なのだから

学校に行く金があるなら、米を買う。

そりゃそうだ、食べなきゃ死んでしまう。

だから教育が受けられない。

無知は無知のまま、馬鹿は馬鹿のまま。

貧乏思考。

狭い世界でぐるぐる回る。

自力では抜けられない負のスパイラル。

貧しさに飲み込まれる。

貧困が無知と馬鹿を生み

無知と馬鹿が貧困を繰り返す。

 

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コゼツが自分の馬鹿に気付いていたら

コゼツの妻に夫に怯えない心と知恵があったら

村人にもうちょっとの金と思考する頭があったら

ネロは、10代で飢餓と寒さで死ぬことはなかった。

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ドリトルは、「お金なんて面倒だ」と言った。

お金は人間を支配する。

お金は人間の生き方を決めてしまう。

確かに、面倒だ。

でも面倒と言えるのは、貧困を知らないからかもしれない。