せかいいちのいちご
林 木林 作 庄野ナホコ 絵
森のくまさんといちごの絵ならそんなに違和感を感じないが
氷の国に住むしろくまがいちごを大事そうにみつめいている表紙絵は
ちょっと意外で目に止まった。
絵本をめくってみれば「かわいい~♪」って言葉しか
でてこないくらいかわいいの連続。
花のチョーカーやブレスレット、アンクレットでおしゃれしてるしろくま。
いかにも女の子って感じでわかりやすく可愛い。
乙女ゴコロがキュンキュンする可愛さ。
たった一粒届いたいちごに大喜びしていちごを窓辺に飾って眺めたり、
枕元に置いていちごの香りに包まれて眠ったり、
外国製の高価なお皿にいちごを乗せておしゃれした友達といちごを楽しむ。
猫脚のバスにピンクのソファ、いたるところピンクで着色されたページが
私のほとんど枯れてしまった「かわいい」を愛でる気持ちをふわっと蘇らせた。
絵本を見た時、一瞬、
「あれ? しろくまカフェのしろくまくん?」って思ったけど全然違った。
間違えてごめんね。と謝りたくなるくらい違った。
彼はかわいいというか、だまってればかわいいのだけど、
口をひらくとかわいくないというか、ダジャレ王?
まあ、そこが彼のチャームポイント(?)でもあるけど、
いわゆる「かわい~♪」ってキャラじゃない。
と、話がそれた。
この絵本のあらすじは、
しろくまがいちごを楽しむというシンプルなお話だけど
絵のかわいさに心が和んだ一冊だった。
図書館で借りて1週間、なんども手にとって絵を眺めている。