去年の今頃だったか、
本屋の児童書コーナーを物色してた時、出会った。
この2冊を見つけた時の喜びをどう表現したらいいだろう。
嬉しすぎて思わず「いやん♪」て、言いそうになった。
これを最強タッグと言わずして何と言う。
そして、安心、信頼の岩波書店。
買わない理由がない。
本の装丁が、残念ながら誰の仕事かわからないが、素晴らしい。
表紙の色は、淡く落ち着いた黄色と緑。
そこにセンダックの繊細な線画。
表紙をとってみれば、紺地に金色で描かれた絵。
ウィリアム・モリスのいちご泥棒を思い出した。
美しい。
どこかカフェでも入ってすぐに読みたいと逸る気持ち。
でも、すぐに読むのはもったいないと思う気持ち。
しばらく眺めて撫でて、愛でていたい。
「かるいお姫さま」は、子どものころから愛読書。
「金の鍵」は、未読で読むのが楽しみ。
他の翻訳者でマクドナルドを読んだことがないし、
彼女自身の著書のファンでもある。
センダックの絵の美しさは、言うまでもない。
センダックの名は、知らなくても
映画にもなった絵本、「かいじゅうたちのいるところ」と言えば
知ってる人も多いだろう。
もちろん「かいじゅう~」も好きだが
私の中でセンダックと言えば、
「ミリー」
「まどのそとのそのまたむこう」
かつては、それもそれ以外も沢山持っていた。
うつを患った時、本が嫌になって、ほとんど処分した。
今は手に入らない物もあるが、また手元に置きたいなと思っている。
はっきり言ってセンダックの絵は可愛くない。万人受けもしない。
不気味、怖いと感じる人が多いのでは。
私は、そこが好き。
彼が描く女の子は、全然可愛くない。
これが主人公の女の子なのか?って疑っちゃうほど可愛くない。
赤ちゃんが、おばあちゃんに見えるくらい老けてる。
日本中に溢れている気持ちの悪い萌えアニメとは、
100万光年くらい離れたセンダックの絵。
吸い込まれて見入ってしまう。
ああ、本の佇まいの完璧さ(私にとっての)を語るだけで1,000文字超えそう。
なので、ストーリーについては、別途語りたい。
つまり、
最強タッグ本に出会ってしまったら
本を開くまでに時間がかかるってこと。