騒音のない世界で本を読む

児童文学好きの読書日記

最強タッグの完璧な本に出会ったら

           

 

去年の今頃だったか、

本屋の児童書コーナーを物色してた時、出会った。   

 

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この2冊を見つけた時の喜びをどう表現したらいいだろう。

嬉しすぎて思わず「いやん♪」て、言いそうになった。

 

マクドナルドとセンダック、翻訳は、脇明子

これを最強タッグと言わずして何と言う。

そして、安心、信頼の岩波書店

買わない理由がない。   

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本の装丁が、残念ながら誰の仕事かわからないが、素晴らしい。

表紙の色は、淡く落ち着いた黄色と緑。

そこにセンダックの繊細な線画。

表紙をとってみれば、紺地に金色で描かれた絵。

ウィリアム・モリスのいちご泥棒を思い出した。

美しい。

 

どこかカフェでも入ってすぐに読みたいと逸る気持ち。

でも、すぐに読むのはもったいないと思う気持ち。

しばらく眺めて撫でて、愛でていたい。  f:id:brubebe:20211009201051j:plain         

             

「かるいお姫さま」は、子どものころから愛読書。

「金の鍵」は、未読で読むのが楽しみ。

マクドナルドの多くの作品を翻訳している、脇明子

他の翻訳者でマクドナルドを読んだことがないし、

彼女自身の著書のファンでもある。

 

センダックの絵の美しさは、言うまでもない。

センダックの名は、知らなくても

映画にもなった絵本、「かいじゅうたちのいるところ」と言えば

知ってる人も多いだろう。

            

もちろん「かいじゅう~」も好きだが

私の中でセンダックと言えば、

「ミリー」

 

 

「まどのそとのそのまたむこう」

まどのそとのそのまたむこう (世界傑作絵本シリーズ)

 

かつては、それもそれ以外も沢山持っていた。

うつを患った時、本が嫌になって、ほとんど処分した。

今は手に入らない物もあるが、また手元に置きたいなと思っている。

 

はっきり言ってセンダックの絵は可愛くない。万人受けもしない。

不気味、怖いと感じる人が多いのでは。

私は、そこが好き。

彼が描く女の子は、全然可愛くない。

これが主人公の女の子なのか?って疑っちゃうほど可愛くない。

赤ちゃんが、おばあちゃんに見えるくらい老けてる。

日本中に溢れている気持ちの悪い萌えアニメとは、

100万光年くらい離れたセンダックの絵。

吸い込まれて見入ってしまう。

 

ああ、本の佇まいの完璧さ(私にとっての)を語るだけで1,000文字超えそう。

なので、ストーリーについては、別途語りたい。

 

つまり、

最強タッグ本に出会ってしまったら

本を開くまでに時間がかかるってこと。

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