騒音のない世界で本を読む

児童文学好きの読書日記

神さま次第

ミシェルのゆううつな一日
マルティナ・ヴィルトナー著 岩波書店
 

ミシェルは、14才の女の子。

背が低くて、自分の名前が嫌い。

ママとパパは別居中で

学校でリディアにいじめられている。

なんかうまくいかなくて、

やることなすことすべて失敗の日。

負のループにハマってしまった日。

 

朝、寝坊した。

先生の足を踏んでしまった。

フランス語の授業でミス。

ママのお金でジャグリングボールを買った。

リディアのリュックを盗んで逃走。

他人の車を開けて中を物色。

財布からメモを盗んで逃走。

靴の代金を支払わずに逃走。

つかなくてもいい嘘をついた。

 

失敗が失敗を呼んで、失敗に焦って逃げる。

次から次へとやらかして、逃走。

ミシェル、14才の少女のプチ逃走劇。

確かについてない日ってある。

朝からなんか調子悪い日。

電車が止まった。

あわてて走ったら人にぶつかった。

結局、遅刻した。

コンビニの店員の態度が最悪だった。

気分をあげようと思って

高いケーキを買ったら不味かった。

友達にメールしたらスルーされた。

 

良かれと思ってしたことが裏目に出て

今日は駄目だなって日。

神様、私は何か悪いことをしたでしょうか?

と、普段は忘れている神様に問うてみる。

神様が意地悪してるんじゃないか、

私の人生を操って遊んでいるんじゃないか、

私のフォローを忘れてるんじゃないか。

 

だとしたらちょっとほっとする。

自分が悪いわけじゃなく、悪いのは神様で

つまり、全てを他人のせいにできるから。

でも仮にそうだとしたら、

自分の人生すら自分で

コントロールできないってことか。

全ては、神様の思うがまま、神様次第。

頑張っても努力しても意味が無いってこと?

ミシェルの失敗だらけ悲惨な1日は、

失敗では終わらない。

だって、ミシェルの失敗は神様の失敗だから。

神様はちゃんと埋め合わせをしてくれる。

だからきっといつか私の数々の失敗にも

神様が遅まきながら気づいて

盛大に(?)埋め合わせしてくれると思えば

未来にちょっと希望が持てる・・・か。