騒音のない世界で本を読む

児童文学好きの読書日記

夢膨らむお菓子の家

ヘンゼルとグレーテル   グリム童話

パンの本を読んだからか

パンと同じくらい魅惑的なお菓子のことが気になって

ヘンゼルとグレーテルを思い出した。

       

ヘンゼルとグレーテルと言えばお菓子の家。

その甘くてメルヘンな様相から

可愛らしい童話を想像しがちだが

そんなことはなく、なかなか残酷な物語だ。

 

自分の食べる物がなくなるからという理由で

森の奥深くにこどもを置き去りにする継母と実父。

こどものために食べ物を我慢する親の方が多い

(そうであってほしい)と思うが

グリムやアンデルセン

多くの童話にでてくる親はそんなに優しくない。

我が子より我が身が何より大事な

実に本能に忠実な大人たちだ。

 

そんな親に捨てられた二人が

森を彷徨って行き着いた先がお菓子の家。

神様が助けてくれたのかと喜んだのも束の間、

そこは悪い魔女の家。

こどもを食べる魔女なんて

童話界でも最凶ランクだろう。

 

グレーテルが機転を利かして魔女を倒し、

なんとか家に帰ると継母が死んでいて

親子3人で暮らすハッピーエンドなのだけど

なぜ継母が死んだのかは書かれてない。

ひょっとして継母が魔女だったのか。

継母は魔女のメタファーなのかも。

 

           

それはさておき、

今、私の心を占めるのは魔女じゃなくてお菓子の家。

残忍な継母、魔女と対比するように

甘くてやわらかくてあったかくて心潤すお菓子のカタマリ。

壁がパン、屋根がケーキ、窓は砂糖・・・

はて?

窓が砂糖って、訳が意味不明だ。

それ以上お菓子の家の詳細は書かれてないので

妄想建築してみよう。

 

床は、スポンジケーキやパンでは歩きにくそうだから

クッキーかビスケットを敷き詰める。

柱は、ポッキーかピコラ(いちご味が好き)

壁は、カステラを重ねる。接着剤はホイップ。

窓は、飴細工でステンドグラスのように。

屋根は、アーモンドフロランタン

煙突は、森永Hi-SOFT。

玄関扉は、ロッテのクランキー。

 

家の中に入って。

ベーグルの椅子とラスクのテーブル。

チーズ蒸しパンのベッド。

 

ちょっと甘々すぎるので

テーブルはせんべいに変更。

ハッピーターンはローテーブルにして、

とんがりコーンは帽子置きにする。

柿ピーとポテチは、どうしよう。

柿ピーとポテチのないお菓子の家なんてだめだ。

う~ん。

 

お菓子の家なんてベチャベチャして

住めるわけないけど夢が膨らむ。

だからだろう、簡単に作れる

お菓子の家キットなる物も売っている。

それも美味しそうだけど私としては

大好きなリアリティ番組

ブリティッシュベイクオフで作ってもらって、

それを食べたいところだ。