騒音のない世界で本を読む

児童文学好きの読書日記

パンのない人生なんて

いつものパンがあなたを殺す Grain Brain   

デイビッド・パールマター/クリスティン・ロバーグ 著

白澤卓二 訳  三笠書房

               

私はパンが大好きだ。

ケーキも好きだがどちらか選べと言われたら

迷わずパンを選ぶ。

スコーンとパンのどちらかを選べと言われたら・・・

無理、選べない。

スコーンは、パン?菓子?どっち?

ま、ケーキもパンもスコーンも

小麦を使った食品であることに違いはない。

 

小麦に含まれるグルテンというタンパク質が

体によくないと言われ、

グルテンフリーが流行り始めたのは

いつからだったか、

グルテンフリーは定着した感がある。

 

グルテンフリーや

糖質制限ダイエットが流行る前は、

大好きなパンを罪悪感なく食べていたのに

今やパンは、食べる度にまた食べてしまった・・と

後悔とセットの食べ物になってしまった。

 

だから、こういう本を読んだら

パンを我慢できない自分を

責めてしまいそうだから

読まないようにしていたのだけど

読んでしまった。

怖いもの見たさだろうか。

似たような本を何冊か読んだ。

(健康本って“長生きしたければ〇〇せよ!”とか

この本の邦題のように脅しのようなタイトルが多くて

まるでどっかの霊感商法みたい)

                

パンを食べると幸せな気持ちになるのは、

正しい作用なのだ。

グルテンが分解されて

脳のオピオイド受容体と結合し

感覚的に高揚状態を生み出す(らしい)。

 

だから食べるほどにもっと食べたくなる。

それを知ってる食品メーカーは

商品に沢山のグルテンを詰め込む。

企業の策略にまんまとはまって

買って食べて買って食べて・・・肥えていく。

 

肥えだけじゃない、

たとえばADHDうつ病不眠症、慢性的な頭痛など

ほとんどの体や精神の不調がグルテンに起因するとなると

グルテン過敏症、セリアック病の検査を

健康診断の必須項目に入れた方が

いいんじゃないかと思える。

                 

長生きしたいとは思わないが

長患いはしたくない。

その意味でも絶対に避けたい病が

糖尿病とアルツハイマー病なのだが

そのアルツハイマー病は

第3の糖尿病だとする研究があるらしい。

 

糖尿病になる要因は言わずもがな

糖質・炭水化物の摂りすぎだ。

米国では低脂質高炭水化物の食事を推奨して以降

糖尿病が爆発的に増えたとか。

                 

肥満も病気も嫌だけど

この本に書かれているような

パン、麺類、じゃがいも、さつまいもはダメ、

米は少量を週に2.3回ならOKなんて食事は、

裕福な人しか実践できない気がする。

炭水化物は美味しさもさることながら

コスパがとってもいい。

その炭水化物を肉や野菜に置き換えたら

エンゲル係数が爆上がりする。                

           

グルテン、炭水化物が体に悪いのは、

怖いくらいわかった。

だけど、パンのない人生なんて。

やわらかくてやさしくて甘いパンを

食べられない人生なんて。

パンが満たしてくれる

心の幸せを手放すなんて、、できない。