騒音のない世界で本を読む

児童文学好きの読書日記

思春期キラキラ 自分がなれる最高のもの

         

シングルマザーのヘンリエッタと娘のラチェット。

 ヘンリエッタは、娘を愛しているようには見えない。

ブランドやセレブが大好きなペラペラな港区女子みたいな女。

ひきかえ娘のラチェットは、そんなものに興味のないおとなしい子。

 

ラチェット13歳の夏、

遠縁の遠縁の親戚の91歳の双子、ティリーとペンペンの家、

グレン・ローザ壮に預けられる。

夏中、ヘンリエッタがラチェットから解放されるために。

 

ティリーとペンペン。

91歳という高齢で、無免許運転、猟銃をぶっ放し、一日中酒を飲む。

電話は着信のみ、発信できない。

母親は、首がちょん切れた。

森の奥に引っ込んで、ブルーベリーソースの瓶詰を作って稼ぐ。

人の世から浮いた暮らし。

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こんな双子と一緒に暮らせば

多感な思春期の少女は、影響受けまくる。

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通りすがりの他人、マディソンとその姪のハーパー。

勘違いの通りすがりなのに、ずうずうしい。

ヘンリエッタの恋人のハッチ。

ヘンリエッタのいいなり、頭の弱い、体自慢のおっさん。

 

ひと夏に、あれやこれやといろんなことが起きて、

ラチェットとハーパーは、

グレン・ローザ壮で、欲しかった愛情と自分の居場所、なりたい自分をみつける。

思春期青春ストーリー。

 

「自分がなれる最高のものになりなさい」

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  これ、映画にしたら良いんじゃないかな。

思春期青春ガールズムービー。

“キルトに綴る愛”、“スゥイート17モンスター“、

”あなたの人生綴ります“、“西の魔女が死んだ”、“恋する人魚たち”みたいな。

ミニシアター系で公開される映画、一人で観に来る人が多い映画。

  

観る前から、物語の終わりがみえるけど、

そこまでの過程、人間模様が面白い。

子役は、みな新人がいい。この映画が初出演の子。

音楽は、あまりいらない。

夏の暑さが黄色く映り込んでいるような映像。

ひっそりと夏に単館上映してほしい。